2024年1月22日月曜日

うらんぼんの夜

川瀬七緒。

夏休みの最中、女子高生の奈穂は自らが管理している畑で毎日の農作業に追われていた。

年寄りが多くて住人は500人もいない大百舌村という田舎で、9世帯からなる部落は、家族のような繋がりのある内部落と呼ばれており、奈穂の曾祖母は一番の長老として君臨していた。

竹藪の中に佇む風化して顔の凹凸もなくなり赤いよだれかけが何百枚も首にかけられた地蔵は、内部落の年寄りが大事に守ってきたものだったのだが、ある日、東京から引っ越してきて奈穂の同級生になった亜矢子がお参りをしてしまう。

古くからの伝統を重んじる内部落で次々と起こる不吉な出来事。

うらんぼんという特別な季節は、奈穂を翻弄するのだった。

地蔵信仰という変わったストーリーは川瀬ならではかも。
(^-^;)

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