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2020年3月10日火曜日

凍原 北海道警釧路方面本部刑事第一課・松崎比呂

桜木紫乃。

前回読んだ「氷の轍」よりも以前に上梓されている。

氷の轍の主人公である真由はまだ出てこないが、真由の同僚の片桐は、本作では比呂の同僚として登場。

1992年7月24日。
比呂の弟で当時小学四年生だった貢は夏休み初日に行方不明となる。

状況からは珍しいサンショウウオを探して入り込んだ釧路湿原の谷地眼に飲み込まれてしまったと考えられたが、懸命の捜索の甲斐なく発見されぬまま捜査は打ち切られた。

17年の歳月が流れ、道警釧路方面本部に配属された比呂は、湿原で発見された青い目をした他殺死体の現場に臨場する。

捜査を進める比呂と片桐は、戦後の激動の時代を生き抜いてきた女のわずかな手掛かりを頼りに事件の真相へと迫っていく。

ずしりと重厚さを感じる物語。

2作とも良かった。
(^-^)

2020年3月4日水曜日

氷の轍

桜木紫乃。

棚にたまった雑誌類を片付けている最中、パラパラとめくったページの中程の広告が目に留まった。
どうやら、柴咲コウ主演でドラマになったようだ。

早速図書館で予約を入れ手元に届いた。

道警釧路方面本部刑事課強行犯係に籍を置く大門真由。

警察官だった父母の養女として育てられた真由は生みの母を知らず、また知りたいとも思わなかった。

釧路の海岸で上がった他殺死体。
この天涯孤独な老人の死の謎を追う真由たちは、八戸の街で半世紀前に起きた母と娘たちの辛い出来事を掘り起こす。

「ひとり」に苦しんだ男と「ひとり」を選んだ女たちを描く悲しみの物語。

初読みの桜木。

なかなかの手応えを感じたので、本作にも登場する松崎比呂を主人公にしている「凍原」も予約してみた。
(^-^)