2012年1月31日火曜日

記憶・メモリーズ

米山公啓。
アルツハイマー型痴呆あるいはパーキンソン症候群なのか、記憶をなくした男たち。
彼らの昔の記憶を甦らせる老年痴呆の専門医。
バーチャルリアリティシステムを駆使して記憶のフックを探る。
記憶を無くした男には脳に手術の痕跡が見つかり、記憶は何者かに意図的に消された疑いが…
医学ミステリーだねぇ(^-^)

2012年1月28日土曜日

GIULIETTA

アルファロメオ久しぶりの新型投入。
往年の名車ジュリエッタの名を冠し堂々のデビュー。
内覧会のお知らせが届いていたのと、156のカーナビディスプレイが動かなくなるというリコール対応があったので、久しぶりにディーラーまで足をのばした。
リコールはメーカー問い合わせをお願いして早速新型を試乗させてもらう。
試乗車は一番廉価なモデルのスプリント。
それでも300万は下らない。オプションでナビなんか付けたら…(-.-;)
車の評論はできないが、156より乗り降りしやすい、室内広い、アイドリングストップまでするし、外観はアルファらしさプンプンなのに、運転すると、まるで国産車かと思うほど違和感がない。
エンジンは1.4リッターのターボで、3名乗車でも何の不満もない。
あまりに軽い走り出しに156とは時代が違うのかなぁと思ってみたり…(-"-;)
かみさんはたいそう気に入った様で終止ご機嫌でしたが、うちでは買えんよ。(>_<)

暴雪圏

佐々木譲。
彼岸荒れと呼ばれる3月の嵐は暴風暴雪を伴い、これまでにも多くの犠牲者を出してきた。
子供7人が亡くなった痛ましい事故は土地の伝説となり、嵐の夜には子供の助けを呼ぶ声が聞こえるという。
彼岸荒れのある日、駐在勤務の巡査部長は様々な事件に振り回される。
交通も麻痺した北海道志茂別では、日常を越えた嵐が人の心も狂わせる。
死者たちの思いが、伝説の場所に人々を集めているかの様に。
登場人物多数なのだが、破綻することなく上手く絡みあって佐々木のストーリーに紡がれていく。
( ̄▽ ̄)

2012年1月25日水曜日

怪物

福田和代。
増え続ける行方不明者。失踪なのか事件に巻き込まれたのか、その理由は分からない。
「死」の匂いをかぎ分ける特殊な力を持つ定年間際の真面目な刑事には忘れられない幼女誘拐殺人事件があった。
犯人が分かっていながら手を出せず、時効を迎えたある日、「犯人を知っている」と匿名の電話が入る。
一線を越えた刑事は伝説の怪物ミノタウルスになってしまうのだが、ミノタウルス自身は自分が怪物である事を知っていたのか…
まさに迷宮に囚われのモンスター。

2012年1月23日月曜日

電子の標的

濱嘉之。
警視庁刑事部捜査第一課に特別捜査官として着任した藤江警視正。彼が指揮する特別捜査室の初めての事件は、小学二年生の男児を狙った身代金誘拐事件だった。
最新の捜査器材を導入した電子捜査と藤江室長の先を読む手腕、そして部署を越えて精鋭たちを味方につけていく手法により、犯人たちは知らないうちに追い詰められていく。
できる男には見合うだけの上司と仲間と女がつく。
まぁ、小説ですからそれはヨシとして、痛快でテンポのよい進行は面白さ大。
( ̄▽ ̄)

2012年1月22日日曜日

研修医純情物語

川渕圭一。
工学部卒、パチプロ、サラリーマンを経て医学部に入学。
37歳で研修医になった青年の、大学病院で起こる出来事に対する素朴な疑問。
一人の人間として医師でありたいと願う著者の思いの記録。

2012年1月21日土曜日

パラドックス13

東野圭吾。
ブラックホールの影響で巨大なエネルギーの波が地球を襲う。
その結果、13秒間の時間跳躍が発生することが判明するが、実質的には何もおこらないという。
但し、それは数学的連続性を持たないものが、その13秒間に消失しないことが重要である。
13秒の前後で数学的矛盾が発生した時には、そのパラドックスを解消するために何かがおこる。
一気読み必至の東野ワールド。( ̄▽ ̄)

スカイ・マスターズ

デイル・ブラウン。
元米空軍大尉で爆撃機の航法士。その経験と知識を元に描く軍事小説の第五作目。
スプラトリー諸島を廻る領土紛争を背景に中国軍と米軍が熾烈な戦いを強いられる。
通信・情報・偵察衛星の配備により、軍事行動の劇的なシステム化が図られ、その衛星情報をリアルタイムに受け取り、作戦に反映することが可能なステルス爆撃機B−2ブラックナイト。
B−2の航法士官と偵察衛星を打ち上げる民間会社の社長。
多機能ディスプレイを見つめる二人の別々の思い。
画面上のアイコンは単なる絵文字ではない。
リアリティ溢れる小説、内容もイイ。
但し、専門用語の乱発で読みにくさは否めない。(ToT)

2012年1月7日土曜日

刑事魂

松浪和夫。
県警本部長の娘が何者かに誘拐された。
県警の裏金に端を発し、その本部長により左遷させられた誘拐捜査のプロが捜査本部に呼び戻される。
娘の命と引き換えに犯人逮捕を優先とする本部長と人命優先を貫く刑事のそれぞれの思いが真っ向からぶつかる。
刑事には若くして殉職してしまった警察官だった父の姿が一つの信念を与えていた。
それは刑事としての魂。
これまでに読んだことのない作者をチョイスしたが、marble的には当たり。
( ̄▽ ̄)

2012年1月5日木曜日

五十年目の零戦

鳴海章。
1995年の作品。
終戦の時、北海道十勝に秘密裏に隠された2機の零戦。
50年の時を越えて発見された零戦を飛ばすために神戸の自動車修理会社に集う訳ありの面々。
巨額の費用を負担する男の半世紀の思い。
鳴海の「ゼロ」シリーズとは異なる航空ロマン。
細かなディテールの描写がリアリティを生む。
( ̄▽ ̄)

2012年1月2日月曜日

TOKAGE 特殊遊撃捜査隊

今野敏。
先に2作目を読んでしまったが、それぞれ完結した内容なのでノープロブレム。
但し、ブンヤとの掛け合いがあった部分は先に読んでおきたかった。
バブルを乗り越えた銀行が抱える問題が誘拐事件を誘発する。
警察の捜査に非協力的な辣腕常務、彼は経営再建のために相当な非情手段をとったとされていた。
トカゲ部隊を率いる涼子が最も信頼をおく係長は事件の真相を鋭く見抜く、涼子もまた然り。
事態が動き特殊班の出番が迫る。
( ̄▽ ̄)

2012年1月1日日曜日

デセプション・ポイント

あけましておめでとうございます。(^O^)
新年一発目はやっぱり読書ネタ。
ダン・ブラウン。
NASA擁護派の現役大統領とNASA民営化を提唱する上院議員が戦う次期大統領選挙。
あらゆる情報を集約する国家偵察局の職員で、上院議員の娘でもあるレイチェルは大統領からの密命を受け北極圏へ飛ぶ。
そこで発見された1億9千万年前の隕石には、生物の起源史を揺るがす世紀の大発見と国家規模の陰謀が。
緻密な計算に基づくストーリー展開と斬新なアイデア、納得ずくめのディテール感に一気読みは必至。
( ̄▽ ̄)