2024年3月13日水曜日

螺旋の手術室



















知念実希人。

純正会医科大付属病院に勤務する冴木裕也。

彼が第一助手として入った腹腔鏡下胆嚢摘出術の最中、不慮の出血に襲われた患者は命を落とした。

それほど難しくない手術で亡くなってしまった患者は、同大学の外科医でもあり、次期教授選の候補者と目されていた冴木真也、裕也の父であった。

教授選を巡っては、他の候補者が暴漢に襲われて殺害されており、大学を探る探偵がいるなど、不可解なことが続き、警察も捜査に乗り出していたのだが、裕也は一人事件の調査を始めるのだった。

螺旋が示す真相とは。
驚愕の医療サスペンス。
(^^)



2024年3月11日月曜日

プリンセス刑事



















喜多喜久。

日本が一人の女王によって統治されているという変わった設定の中、三鷹警察署刑事課の芦原直斗は連続殺人の捜査にあたっていた。

捜査会議の冒頭、新たに捜査本部に加わった捜査員は白桜院日奈子、現女王の姪にあたる本物のプリンセスだった。

彼女のパートナーとして捜査にあたることになった直斗は、様々な困難にぶつかりながらも仕事を進める。

犯人にたどり着いた日奈子と直斗は、単独行動にでるのだが…

ほんわかとした雰囲気が喜多特有だよね。
(^^)

2024年3月7日木曜日

走れ外科医


















中山祐次郎。

泣くな研修医シリーズ第三弾。

外科医として5年目となった隆治。
相変わらずの忙しさの中、勤務する牛ノ町病院の救急外来に運び込まれた21歳の女性。

物語はこの女性と隆治、そして外科医になるために研修医として帰ってきた凛子たちを主軸に回る。

先輩医師である佐藤の謎だったプライベートにも迫り、シリーズとしてさらに磨きがかかった。
(^^)

2024年3月6日水曜日

オフマイク



















今野敏

スクープシリーズ第五弾。

四作目を読んでないのだが、手に入ってしまったので先に読了。

警視庁捜査一課特命捜査対策室で継続捜査を担当する黒田がペアの谷口と共に行きつけの居酒屋「かめ吉」で話を聞いたのは黒田の同期で捜査二課にいる多岐川だった。

多岐川の依頼は二十年前の事案を秘密裏に調べなおしてもらいたいというものだった。

そしてニュースイレブンの記者・布施もまた、同じ事案に絡む人物たちに迫っていた。

今野らしい安定感とスピーディな展開のため一気読み。
(^^)

2024年3月5日火曜日

CAボーイ



















宮木あや子。

偏差値高めな東京の大学で出会った5人。

意外な共通点を持つ彼らは卒業後、それぞれの道に進む。

外資系の超がつくホテルに就職した治真だったが、幼い頃からの夢を捨てきれず、中途採用の航空会社で男性客室乗務員へと転身した。

宮木らしい青春お仕事小説家と思いきや、治真の父が元パイロットで航空事故を起こしていたり、友人の一人が逮捕されたりと、なかなかに伏線が周到。

宮木、読みたいなと思っていたところ、運良くネットオフで発見。
(^^)

2024年3月3日日曜日

有罪、とAIは告げた



















中山七里。

この2月の新刊のため、帯から引用。

東京地裁に勤める高円寺円は、中国製のAI裁判官「法神2号」のテスト運用を担当することに。
裁判のデータを入力すると、実際の判決文とほぼ同じものを弾き出すという驚くべき精度だった。
多忙を極める裁判官にとってこれは大きな福音となる。
歓迎ムードが高まる中、円は一人それを受け入れられずにいた。
そんなとき、18歳少年による父親殺しが起きる。
裁判長は、「法神」にシュミレートさせると言うが…。

人が同族を裁くという傲慢で神聖な行為の意味するところを、円は祖母の静からしっかり教えられて育てられたんだな。

この静おばあちゃんは、「テミスの剣」にも出てくる裁判官。

読み応え十分。
(^^)

2024年3月1日金曜日

吉原暗黒譚

 
誉田哲也。

著者の作品としては珍しい時代小説なのだが、内容は他の作品に通じるものがある。

初出は2004年で、デビューから三作目とされている。

遊郭として賑わう吉原で、黒い狐の面を被った集団に花魁が殺される事件が続く。

北町奉行所の今村は、髪結いの彩音と共に、金目当てで狐面の族を成敗しようと画策するのだが。

緻密に張り巡らされた伏線と事件の真相に納得。

(^^)


2024年2月27日火曜日

元彼の遺言状

新川帆立。

現役弁護士である著者の出世作。
第19回このミステリーがすごい!大賞受賞作。

大手法律事務所で弁護士とし働く剣持麗子。

才色兼備な28歳。毎日の残業も厭わず働いてきた彼女に示された年に一度のボーナスの額に激怒した彼女は、事務所を飛び出した。

暇を持て余す麗子の下に届いた元彼の訃報と友人からの依頼。

そして麗子自身にも元彼からの遺贈の話しが舞い込む。

なかなか伏線が張り巡らされており、ストーリーとしても面白い。 

初読の作者なのだが当たりだった。
ネットオフで続編も併せて購入。
(^o^)

2024年2月25日日曜日

梟の好敵手

福田和代。

梟シリーズ第三弾。

ドーピング上等を謳う新競技「ハイパー・ウラマ」。

この主張に真っ向から反対するスポーツ用品メーカーのアテナから大会出場選手として登録された史奈は、素性を隠すため、揚羽蝶をモチーフにしたメイクを施し、同じ梟の仲間、諒一・容子と共に試合に臨む。

梟と同じく忍者の末裔とされる狗の一族との対決。

ハイパー・ウラマを主宰する謎の組織。

まだまだシリーズは続きそうな予感。(^^)

2024年2月24日土曜日

水族館ガール5

木宮条太郎。

シリーズ第五弾。

アクアパーク4年目の夏を迎える由香。

運営母体のウエストアクアからやってきた事業監査室長の井達との衝突から、また一つ成長した彼女が次に挑むのはウミガメ。

海遊ミュージアムとの連携にあたり、館長直属の業務に就く梶とは、相変わらずなかなか会えないのだが。

ウミガメの聖地での経験は、由香に新たな知識と感情を与える。

偶然出会った由香と梶にもまた。

青春お仕事小説ここにあり。
(^^)