2012年5月17日木曜日

刑事のまなざし

薬丸岳。

夏目刑事シリーズの短編7作品。

法務技官としての職を離れ、30歳で警察官の道へ進んだ彼は、ある事件の被害者の父親でもあった。

法務技官として、罪を犯した少年少女の更正に情熱を注いでいた夏目をある日襲った悲劇。
少女たちを襲った犯人を捕まえることのみが彼の本心ではないだろう。
池袋の街を見つめる刑事のまなざしは何を憂うのか。

罪を犯す者の心理を巧みに描く警察小説。

なかなかいい。( ̄▽ ̄)

2012年5月14日月曜日

心に雹の降りしきる

香納諒一。

2011年のミステリー&エンターテイメントベストテンで9位。

七年前に起きた幼女誘拐事件の捜査員だった刑事は、未解決のまま幼女の生還を望んでいる父親に振り回されていた。

普通なら生きているとは考えられないのだが、新たな事件の関係者が次々と亡くなり、誘拐事件は急展開を見せはじめる。

心が荒んでしまった刑事は頑なに捜査を続け身も心もボロボロになる。彼を救ってくれたのは、また心に傷を持つ女だった。

かなり暗いイメージのストーリーと文章だったが、内容はイイですな。
(^O^)

2012年5月13日日曜日

宇宙兄弟(映画版)

今日は朝からリトルのグラウンド準備。
午前中はシニアの練習試合で球審。
午後はリトルの練習試合で塁審。

でもって、夜は、次男が映画が観たいというので、映画館まで。(^^;

運転手なので、ノンアルコールで我慢、ガマン。
原作は読んだことないんだけど、ストーリーは面白かった。
小栗旬、岡田将生、他の出演者たちも渋いどころが揃っていて、なかなかでした。
( ̄▽ ̄)

「でっかいどう」でラーメン食べたら帰りま〜す。(^^ゞ

2012年5月1日火曜日

ジェノサイド

高野和明。

2011年のミステリー&エンターテイメントベストテン堂々の1位。
大人気で図書館の予約も半年待ちだったのだが、漸く借りられた。

突然死した父から、新薬開発を託された大学院生の研人。
難病の息子を抱え、秘密作戦に臨む傭兵のイエーガー。
日本とコンゴでそれぞれの戦いが繰り広げられる。

核ミサイルの発射ボタンを握る権力者の野獣性を感じ取る者はヒトか神か。
人類の殺戮の歴史は繰り返されるのだろうか。

スピーディーな場面展開と驚きの真相はエンターテイメント度高し。
( ̄▽ ̄)

2012年4月24日火曜日

震える牛

相場英雄。
捜査一課継続捜査班。
迷宮入り寸前の目立たない未解決事件を扱う規則正しい部署。
上司からある強盗殺人事件の再捜査を命じられた田川は、ずさんな初動捜査とキャリア指揮官の間抜けな筋読みを恨みながら、事件の真相を手繰り寄せる。
巨大ショッピングセンターに取って替わられた地方都市の商店街。そして安価な食材を生み出す禁断の技術。
「幾度となく、経済的な事由が、国民の健康上の事由に優先された。秘密主義が、情報公開の必要性に優先された。そして政府の役人は、道徳上や倫理上の意味合いではなく、財政上の、あるいは官僚的、政治的な意味合いを最重要視して行動していたようだ」
この一節に象徴される日本の未来は何処へ向かうのか?
いや、なかなか面白かった。
( ̄▽ ̄)

2012年4月4日水曜日

エチュード

今野敏。
渋谷、新宿の交番の目前で起こる無差別通り魔殺人事件。
被疑者は現行犯逮捕されるのだが、不可解な現象がベテランの刑事たちを悩ませる。
鍵を握るであろう善意の市民が姿を眩ますという事件の特殊性に対抗すべく、警察庁の心理調査官が特捜班に加わる。
犯人との心理戦が、美人心理調査官を悩ませるのだが、ベテラン刑事の助けにより、プロファイリングは一気に進む。
初めての捜査、男ばかりの帳場に戸惑う調査官を助ける刑事。
家庭に悩む刑事を救う調査官。
まずまず。(^-^)

2012年4月1日日曜日

初陣 隠蔽捜査3.5

今野敏。
暫く忙しかったので久しぶりの図書館。
竜崎シリーズ第四弾「転迷」を伊丹刑事部長の視点で描いている。
こちらの方が出版は先だけど…

降格人事を受けた大森署署長の竜崎と、小学校の同級生で入庁同期の刑事部長の伊丹。
タイプは違うが、難題をあっさり片付け、部下からの信頼も厚い二人のキャリア警察官僚。
世間は二人の仲と資質を特別視するのだが、二人が抱く感情は全く違うものなのである。
面白いのは、4では豪快なイメージの伊丹が見せる3.5でのギャップ。
コンピレーション作品として、2冊並べて読みたい。(笑)
( ̄▽ ̄)

2012年3月31日土曜日

ディスポーザブル

久しぶりに実店舗でコンタクトレンズを購入。
いつもはネットでポチッなんだけど、最近視力が気になっていたので。(汗)
コンタクト歴は、かれこれ十数年。
2weekはケアが面倒だったので早々に諦め、専ら1dayばかり。
アキュビューやアクエアも使ってみたが、お気に入りはチバビジョンのフォーカスデイリーズで10年程はこれ一筋。(^^;
視力を検査してもらうと、右目はやはり乱視の影響が強いみたいだったので、乱視用を検討してもらう。
デイリーズシリーズのトーリックも過去に使っていたので、同じものでいいかと思っていたのだが、デイリーズは設計が古いことを理由に別のものを勧められた。
親切な感じのあんちゃんがイイ感じだったので、オススメをチョイス。( ̄▽ ̄)
新しい相棒はクーパービジョンのワンデーアクエアエボリューションと同トーリック。
MADE IN USAの使用感は今のところ順調。(^O^)
そうそう、今日は車で駅前まで出掛けたので、コインパーキングに駐車したのだが、出庫の際に前の人の駐車券が精算機に詰まり警備員を待つことしばし。
その後、自分の番だったのだが、釣り銭切れで警備員がまたダッシュ。(-"-;)
やれやれ。|( ̄3 ̄)|

2012年3月12日月曜日

転迷 隠蔽捜査4

今野敏。
「2012このミステリーがすごい!」で14位。
竜崎シリーズ第四弾。
事情により降格人事をくらった元長官官房のキャリア、竜崎署長は、管内と隣接所轄で同時に発生した事件に対処する羽目になる。
多忙を極める勤務の竜崎に、次から次へと難題が降りかかる。
そして、山積した難題の断片が収まるところに収まり、一つの構図を形作る。
お馴染みの登場人物との駆け引きと、誰も真似の出来ない本音のやり方を貫く竜崎。
一気読み必至の警察小説。( ̄▽ ̄)

2012年3月10日土曜日

アンダー・ザ・ドーム

スティーヴン・キング。
2011年ミステリー&エンターテイメントベストテン海外編にて12位。
著者の長編小説としては、「ザ・スタンド」「IT」についで三番目の大作。
メイン州の小さな田舎町が、ある日突然透明なドームに覆われ、外界と遮断されてしまう。
ドームの中に取り残された人々は恐怖に押し潰される。
町を裏で牛耳る第二町政委員の愚かな私欲のために罪のない人々が殺され、また投獄される。
逃げ場のない閉鎖空間で悪事の限りを尽くす狂った若者たち。
奇怪なドームの正体を究明し、ドームを破壊するため、囚われの陸軍大佐を救うため、秘かに集結した良識のある僅かな住民たち。
ハロウィンを前に町の行く末はどうなるのか、そしてドームが創られた目的は何か。

終盤のごく僅かの部分のみ心安らげるが、ほとんどが暴力と虐待描写の連続で苦痛な読み心地。
作者の持ち味と恐怖小説としてはこんなものなんだろうが、marble的にはNO GOOD。
(-"-;)
忙しかったこともあるのだが、読破に10日も掛かってしまった…
口直しに次の本は何がいいかなぁ(-.-;)