2014年11月2日日曜日

本日は大安なり

辻村深月。

ホテル・アールマティに勤務するウエディングプランナーの山井多香子は、自身の結婚式の準備中に破局し、前職を辞めた末にプランナーになったという異色の経歴を持っている。

11月22日の日曜日、何事においても全く良く、成功しないことはないとされる吉日の大安に予定された4組の結婚式。

一見幸せそうに見えるそれぞれの新郎新婦や親族、招待客は、様々な問題を抱えながら式に臨んでいた。

暗雲立ち込めるアールマティに突然火災報知器のベルが鳴り響く。

大安を象徴した結末に胸をなで下ろすことができるのだが、序盤からの雰囲気はそれを許さない。

莫大な金額を必要とする結婚式、通常では考えられないような一日の消え物への出費は、目に見えない縁起にこそ支払われるものだという多香子の思いが、老舗ホテルを救う。

テーマも登場人物も悪くない。
(^.^)

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