辻村深月。
ホテル・アールマティに勤務するウエディングプランナーの山井多香子は、自身の結婚式の準備中に破局し、前職を辞めた末にプランナーになったという異色の経歴を持っている。
11月22日の日曜日、何事においても全く良く、成功しないことはないとされる吉日の大安に予定された4組の結婚式。
一見幸せそうに見えるそれぞれの新郎新婦や親族、招待客は、様々な問題を抱えながら式に臨んでいた。
暗雲立ち込めるアールマティに突然火災報知器のベルが鳴り響く。
大安を象徴した結末に胸をなで下ろすことができるのだが、序盤からの雰囲気はそれを許さない。
莫大な金額を必要とする結婚式、通常では考えられないような一日の消え物への出費は、目に見えない縁起にこそ支払われるものだという多香子の思いが、老舗ホテルを救う。
テーマも登場人物も悪くない。
(^.^)
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