柚月裕子。
埼玉県の天木山山中で発見された白骨死体。
身元不明の死体と共に発見された正絹の駒袋に入った将棋の駒。
初代菊水月という名工の駒師が生涯で7組しか作らなかったという6百万円はくだらないとされる名駒がなぜ一緒に埋められていたのか。
過去にプロ棋士を目指したが挫折し、その後奉職し大宮北署地域課に勤務していた佐野はこの事件捜査で県警捜査一課の変わり者と呼ばれる石破警部補とコンビを組むことになる。
重要な手掛かりとなる駒の行方を追う佐野たちは、将棋界を揺るがす特異な経歴でプロ棋士になった上条桂介六段に追いすがる。
物語は不遇だった上条の幼少期から真剣師の東明重慶との出会い、そして実業家として成功するまでを一気に駆け抜ける。
白骨死体は誰なのか、上条は殺人犯なのか、柚月の筆が走る。
読了後、二夜連続ドラマとかで映像化されれば面白いなと思いながらネットで検索したらつい先月にNHKのBSでドラマ化されていたのでびっくり。
原作は間違いなく面白いのでドラマ版も観たかったな。
(^^;)