有川浩。
高度2万メートルで立て続けに起きた航空機事故。
戦闘機でさえも通常運用が難しいこの高度に存在する謎の知性体。
事故で亡くなった戦闘機パイロットの遺族である瞬は、父の形見の携帯電話を使い謎の知性体との交信を始める。
一方、民間機パイロットの遺族の真帆は、捻れた感情のまま復讐に傾注していく。
そして、僚機パイロットであった武田三尉は、奇跡の民間機開発会社からの事故調査委員である春名とともに、この騒動に巻き込まれていく。
瞬を支える幼なじみの佳江や、川漁師の宮じいたちなど、登場キャラクターが何とも素晴らしい。
SF小説の中に練り込まれたヒューマンストーリーが有川の真骨頂とするならば、申し分なく面白い。
本作の後に特別書き下ろしの掌編「仁淀の神様」が盛り込まれているが、これがまたいい。
帯にあるとおり、ひとに薦めたいカドフェスグランプリ!第1位。
( ̄∇ ̄)
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