2010年11月29日月曜日

防壁

真保裕一。
表題作、防壁。警視庁警護課、いわゆるSP。
相棒。海上保安庁特殊救難隊。
昔日。陸上自衛隊不発弾処理隊。
余炎。東京消防庁消防隊。
中短編4作品。
死と背中合わせの特殊な職場で働く男達を主人公に据え、人間模様を描き出す。
真保らしく硬質で上質。

2010年11月27日土曜日

最後の証人

柚木裕子。
ある刺殺事件を巡る裁判。
証拠は被告人が犯人であると物語るが、公判最終日に現れた証人によって真実が明らかになる。
しかし、最後の証人は彼ではなかった。
おそらくデビュー後2作目だと思われるが、一気に読まされた出来の良さ。
今後の作品に期待大。

2010年11月25日木曜日

臨床真理

柚木裕子。
第7回このミステリーがすごい!大賞受賞作品。
福祉施設で暮らす少女の自殺は他殺だった。
臨床真理士と特殊な能力を持つ精神病患者の青年が真相を探る。
特殊な能力にはリアリティがないかもしれないが、作品は面白かった。( ̄▽ ̄)
実は次作も図書館で借りてきてあるのだ。(≧ε≦)

2010年11月24日水曜日

極北クレイマー

海堂尊。
ジーン・ワルツ、マドンナ・ヴェルデの伏線にもなっている。
公立病院が倒産してしまう理由。著者が一貫して訴え続ける事を形に現すと、この様な事態になる。
軽やかなタッチながら、投げ掛けられた問題は様々。
海堂ワールドここにあり…かな。( ̄▽ ̄)

2010年11月22日月曜日

連鎖

真保裕一。
第37回江戸川乱歩賞受賞作品。
もう20年近く前のもの。
ディテールに時代を感じさせるが、時代の流れは致し方ないところ。
事件の真相を手繰り寄せる度に新たな繋がりが見つかる、そして人のつながりには愛憎が。
孤独だった元食品Gメンにもたらされた連鎖の全貌は…

2010年11月19日金曜日

マドンナ・ヴェルデ

海堂尊。
ジーン・ワルツを代理母みどりの視点から描く。
全く海堂の作品、特にバチスタ関連作は、そのシンクロ具合が素晴らしい。
破綻しないそれぞれのつながり、伏線の現れ方…ん〜、脱帽。
しかも、作品単体でも十分満足出来てしまうんだからいいよなぁ。

2010年11月18日木曜日

廃虚に乞う

佐々木譲。
表題作を含む短編6作品。
ある事件の後遺症が原因で休職中の刑事が、私的に事件の捜査に臨む。
これってシリーズもの?

2010年11月13日土曜日

最愛

真保裕一。
銃弾に倒れた姉。
その理由を知るために姉の過去を捜す弟。
姉を取り巻く人たちには歪んだ愛情と感情が渦巻く。
信念を貫きとおしてきた姉もまた、心の奥に秘めた愛の形があった。
そして、弟にも…

北帰行

佐々木譲。
東京、新潟、稚内を舞台に、ひとりの旅行代理業者とロシアから来た殺しやの女が、日本警察の想像も及ばない事件を重ねる。
まぁ、佐々木のパターンでハッピーエンドは無いだろうと想像できるが、何も知らずに巻き込まれていく人たちを思うとなぁ…

2010年11月8日月曜日

ジーン・ワルツ

海堂尊。
遺伝子のワルツ。
不妊治療に重きを置くが、崩壊する産婦人科医療問題を取り上げたバチスタシリーズ関連作。
今回も他の作品の登場人物がチラホラと…
この辺りが、シリーズものの楽しみの一つ。

2010年11月5日金曜日

ジェネラル・ルージュの伝説

手持ちの本が底をついたので、本屋を物色。
お目当てのものは無かったが、海堂尊を2冊ゲット。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」で語られたジェネラルたる伝説、そして凱旋を違う視点から捉えた物語、ジェネラルが去った救命救急病棟を描く短編3作品。
おまけ?に、著者のこれまでの作品31点が紹介される。
数えてみたら13作品を読んでいた。
さらに1冊は手元にあるんだな。
著者は東野圭吾をライバル視している節があるが、偶然にも東野と海堂はマーブルの中では双璧をなしているのだ。